菅首相が中部電力浜岡原発の運転停止要請を行った事で、批判の声も上がっている。
確かに唐突だし、浜岡だけってのは筋が通らないってのも分かるが、緊急時には唐突と思われる事でもリーダーはヤラなくちゃならない時がある。その意味では遅すぎるぐらいで、批判するなら、もう2ヶ月経とうとしているこのタイミングで、なんで根回しのひとつも出来てないんだ?という意味合いになるね。
浜岡だけってのも筋が通らないのはたしかなのだけれど、なんだか他のクラスメイトもやってるのに、なんでボクだけ怒られるの?って文句を言う生徒のようにも見える批判。
もちろんレベルが違う話だし、菅首相は浜岡原発を皮切りに全国へ停止要請を広げていくつもりである事を、明確には含ませられないにしても、匂わせるぐらいのことはしておくべきだっただろう。
間違ったイメージを海外に与えるといった批判があるようだが、何を言ってるのだろう?
このような事態に至ってまでも「原発利権」を優先して、国の安全を蔑ろにするというイメージを垂れ流し続けるよりはずっとマシだ。
平時においても、日本政府は決断が出来ないというだけでなく、このような切迫した状況においてもやはり決断が出来ないという事が、世界に発信したいメッセージなのだとすれば、原発推進一辺倒でおやりなさい。
世界に誤ったメッセージを発信してはいない。日本はこれほどの状況に陥っても「損切りが出来ない国だ」という事、だから危なっかしいところがあるという事を明確に伝えている。
これまでの安全で高度な技術を持っていて信頼できる国だというメッセージのほうがむしろ誤りを含んでいる。
重要なのは、どのようなメッセージを発信したいかなのだけれど、
いまさら原子力が安全であるかのように振舞ってどうするのだろう?
そんな事をすれば、日本政府は嘘をついてでも、国民を犠牲にしてでも原発セールスをやりたい国なのだというメッセージになってしまうのではないだろうか?
今回も日本は負けを認めずにズルズル行くつもりらしい。
負けを認めない限り、負けた原因を分析することは出来ず、次の負けを呼び寄せる結果となる。
FXで撤退を強いられるほどの負けを喫してしまう時にとても良く似ている。
損切りが出来ない国は、国土を焼け野原にして原爆が2つ落とされるまで戦争の負けを認めず、
不十分な戦力投入しか出来ずに経済戦争においても失われた20年を経験し、
原子力についても、また、損切り出来ないという事になるのだろうか?
国のエネルギー政策の方向性に矛盾するという声もあるが、代替エネルギーへの積極的な投資を行う方向に向かうのであれば、本質として矛盾するところもない。
おそらくは、ホワイトハウスからの「原子力関連施設がテロの標的になる可能性を懸念」というのを受けての発言でもあるだろうが、
いきなり全部の原発の停止を要請すれば、今批判している人はもっと大きな声で、出来るワケがない!と叫ぶだけのこと、
まずは浜岡原発の停止を要請したってのも政治判断としては評価できるものだと思う。
むしろこの要請を出すのに2ヶ月ほどもかかっている事の方が、メッセージとしては強烈だろう。
posted by gori at 11:45
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